ツンデレ社長の甘い求愛
番外編:幸せな未来へ
「ラブちゃん、カイくん元気にしとったかい?」

「ワンッ」
「ワンッ」

大喜さんと結婚して早三ヶ月。

結婚を機に、住んでいたマンションから一戸建ての新居へと引っ越した。

新居には広い庭もあり、休日はカイくんとラブちゃんを、思いっきり遊ばせることが出来る。

天気の良い日は大喜さんとふたり、ベランダでお茶をしたり、二匹と遊んだり。

ふたりと二匹で暮らすには、少々広すぎる一軒家で幸せな生活を送っていたわけだけど……。


休日の昼下がり、なんの前触れもなく訪ねてきた会長に、大喜さんは深い溜息を漏らした。

「……じいさん、いつも言っているけど来るなら前もって連絡くれないか? 浅野を通してでもいいから!」

そうなのだ。

会長が我が家に訪れるのは、結婚後、これが初めてではない。

むしろ思い返せば毎週訪問されている気が……。

「浅野も休日まで付き合う必要ないんだぞ? 休日はしっかり休め」

しかも秘書の浅野さん付きときたものだ。
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