極上な御曹司にとろ甘に愛されています
あっ……海外生活に慣れてるせいか。

終始恭介にからかわれて朝食を食べ終えると、彼が金曜日に私が着ていた服と新しい着替えの入った紙袋を出してくれた。

私の服はクリーニングしてあって、ビニール袋から出そうとしたら、恭介に止められた。

「それは今日は着ていかない方がいいんじゃない？」

「でも、これは頂けませんよ」

私は高級ブティックのものらしき紙袋に目を向ける。

「田中は鈍感だから気づかないかもしれないけど、真木さんはきっと『金曜日のと同じだね』って指摘すると思うけどな」

言われてみると確かにそうかもしれない……。

それで恭介の家に泊まったのがバレたら厄介なことになる。

「では……こちらを着ていきます。お代は後で払いますから」

「そんなのいいよ。萌は覚えてないかもしれないけど、実は金曜夜の食事、卓が奢ってくれたんだよ」

「え？卓が？」

「だから、洋服のことは気にしなくていい」

恭介にそう言われ、バスルームで着替える。

入っていたのは黒の上下の下着と黒のタイトスカートに、シンプルなラインの白のシャツ。
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