極上な御曹司にとろ甘に愛されています

ケラケラ笑いながら真木さんは俺をからかう。

彼は俺が普段は爽やかキャラを演じているのを知っている。

俺は本当は人に見せているような良い性格ではない。

結構腹黒いし、冷たい人間だ。

真木さんも一見ヘラヘラしてホストっぽく見えるが、能ある鷹は何とか……でかなり野心家で計算高い。

『見せても良いんですね。責任取りませんよ』

ニヤリと挑戦的な笑みを浮かべれば、真木さんも口の端を上げる。

『まあ、仕方ない。うちのエースに逃げられちゃ俺の立場もヤバくなるからな』

『結局は自己保身のためですか？ガッカリさせないで下さいよ、真木さん』

俺がわざとらしく溜め息をつくと、真木さんは胸ポケットから煙草を出して火をつけた。

『俺に何の期待もしてない奴がよく言うよ』