半妖の子
短な死
「・・・め・・・さま・・・」


「な・・・なえ・・・奈苗!!」


私は奈苗の側へ駆け寄った。


「奈苗しっかりして!今・・・」


「だめです・・・私は深手を負いすぎました・・・私に回復することは難しいです・・・」


「そんなの・・・!」


っ!


分かってる。


だって奈苗は心臓を一突き刺されているから。


例え私の血を分け与えたところで奈苗は・・・


だけど諦めたくない!


「・・・姫様・・・1つお願いがあります」


「願い?」


「はい・・・どうかボスのこと信じて上げてください。ボスは正しかった」


「・・・なら・・・」


「え・・・?」


「それを言うならお前が信じなさい!その目で見て、私の側にいなさい!!」


「姫様・・・嬉しいです。姫様からそんなお言葉を聴けるなんて・・・それだけで幸せです・・・」


奈苗は笑いながら灰となり消えた。


「え・・・?」


「灰になった?」


「消えたか」


「・・・何故ですか」


「ん?」


「なぜ奈苗を殺したのですか」


「気に食わなかったからだ」


「それだけで・・・」


「・・・美弥さん?」


「龍之介くん、雪音ちゃん」


「はい」


「ここ動かないで」


「え?」


私は2人の側を離れ兄上様を攻撃した。


殴り、蹴り、あらゆる力を使った。


反撃できなかった兄上様はその場に倒れ込んだ。


ブツん。


何かが壊れた音がした。


「・・・・・・あああああああああああああああああ!!」


ドーン!


私の妖の力が暴走している。


でも・・・もういいや・・・


もう・・・疲れた・・・


「美弥さん!」


「くそ!止めるぞ!」


「はい!」


「やめておけ」


「お前は・・・理央!」


「あれは妖の力が暴走した美弥の姿。近づけば巻き添えを食らうぞ」


「でも・・・!」


「俺に任せてくれ」


「え?」


「・・・・・・美弥・・・」


トクントクン。


・・・・・・・・・?


私の中に血が入って来てる。


誰の血?


何だか懐かしい。


私の大好きな人の血。


この血は・・・・・・


「・・・・・・り・・・お・・・」


「戻ったか美弥」


「あ・・・理央・・・私・・・私は・・・」


「落ち着け大丈夫だ」


理央はマントで私を隠し抱きしめた。


「美弥・・・泣きたいなら泣けばいい。俺が隠してやる。俺が側にいる。だから安心するといい」


「・・・っ・・・ふ・・・理央・・・!」


泣き出す私を抱き上げ理央は言った。


「カイン・・・二度と美弥に手を出すな!」


「・・・っ!」


「お前たちは陰陽師だな。付いてこい」


私たちは理央に連れられ車へと乗り込んだ。
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