BLACK OUT~忌み子たちの憂い~

尽き果てた祈り

ねぇ、私、あんなに貴方に祈ったのよ


祈れば、貴方が絶対に私を助けてくれると


そう信じていたから


なのに、貴方は助けてもくれないの?


あの祈りは何だったの?


所詮はただの、気休めだったの?


―――――――嘘つき


あんなに、あんなに祈ったじゃないの!


それなのにどうして奪って行くのよ!


―――――――返してよ


返して!私の幸せを返して!二人を返して!


―――――――アンタが奪ったものを、全部返して!!


かえ……………して……………


だが、返してはくれない。

神は、何も応えてはくれない。

何も、還らない。


ただ、闇間に、ひとりの少女の嗚咽が静かに響くだけ。


そうして、祈りは彼女の心の中で風化し、尽き果てた。
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