秘密の花園×名なしの森

「まさか、“あの”後月湊さん?!」

 目の前の少女――NANAさんは、身を乗り出してそう言った。

(……ち、近い……)

 憧れの少女がこんなにすぐ傍にいて、しかも目の前に顔が――……自分で自分が赤面するのがわかる。

 その距離、約30センチ。

「ごっ、ごめんなさい、おっきな声出して……!」

 NANAさんは口元を押さえて言った。

< 25 / 123 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop