あ甘い恋は、ふわっと美味しく召し上がれ
席に戻り、私は課長と恵麻ちゃんにさっきの話を伝えた。

恵麻ちゃんが、私と課長に向かって言う。

「じゃあ、課長と栗原さんはここでゆっくりしていってください。私と国崎さんは二次会先に行ってます」恵麻ちゃんが答えた。


「ん、わかった」課長が静かに言う。

そうしているうちに解散になって、人が立ち上がって移動しだした。


「希海、何してんの?行くぞ」
国崎君が、席を立とうとしない私の腕を引っ張って、一緒に連れて行こうとする。


「国崎さん、栗原さんはこれからお食事です。後で合流しますから、とりあえず出ましょう」
淡々と言う、恵麻ちゃん。

「何でだよ、主役だろ、お前」あくまでも私を連れていこうとする国崎君。


「はい。でも主任、何も食べてないんで」
恵麻ちゃんが反対から国崎君を引っ張る。

「そっか。悪いことしたな。働きづめだったもんな」
こういうところ、国崎君は本当にい人だ。


「課長も居残りですか?じゃあ、俺も残ろうかな」


「国崎さんは、十分飲んでるでしょ?ほら、次行きますよ」
酔っぱらってる国崎君では、恵麻ちゃんには勝てなかった。
彼は、恵麻ちゃんに連れられて店を出て行った。
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