私たち最強カップル!
彼を襲った恐怖
ーー一1週間後ーーー
彼が入学してからかれこれ1週間たった。
私は彼のことが日に日に気になる存在になりつつあった。

明日香がいつものように教室の方に入ろうとするとよく知っている声がトイレから聞こえた。なんか怒っているようだけど聞き取れない。
明日香はトイレに着くとそこには朱里と愛奈、弥月、絵里花、奈緒、その他の仲良しグループのメンバーと優くんがいた。

奈緒は気がつよくて特に朱里と仲がいい。

私は愕然となって立ち尽くした。

(なんで?なんで優くんがびしょびしょになってるの?雨降ってないよ?!)
呆然と立ち尽くす私に朱里が
「ねぇ見てー水浸しだよぉー♪」
(なんで嬉しそうなの?・・・朱里がやったの???)
何も言わない私に奈緒が
「明日香どぉーした?面白くない?www」
もう私は何も考えられなくなった。

優くんは相変わらず何も言わなない・・・。

すると愛奈がいきなり優くんを蹴った。見ると優くんの足にはいくつかあざがあった。
(ひどい・・・。)

「あかりぃー、もう授業始まっちゃうっぽいよ」
絵里花が言うと朱里は少し困った表情で
「清水さん、濡れたのは自分のせいだとかなんとか言っときなさいね?私たちのせいとか言ったらどうなるか分かってるよね?www」
そう言い放った。私はどうしたらいいかわかんなかった。

そんな私に気づきもせず朱里は
「みんな行こー!」
と言って元気にトイレを出た。
私は出れなかった。
一向に出ていこうとしない私に弥月は
「明日香行かないの?先行っちゃうよ?」
と一言声をかけた。私は上の空で
「うん、トイレいってから行くから先行っててー。」
そう答えるのが精一杯だった。


トイレにいるのは私とびしょびしょの優くんだけ。


そして優くんがトイレから出てこうとした。


私は思いきって声をかけた。



「し、清水さん。・・・ちょっと、来て、くだ、さい・・・。」

これを言うのが私にとってどれだけ勇気のいるものだったか。
優くんは少し驚いて
「う、ん。」
と応えた。
私は少し安心して優くんを外の水道まで案内した。




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