陰にて光咲く
すると、さおりの声が一段と大きくなって荒ぶる。
「はあ⁉︎ふざけんなっどうしていつもあたしの邪魔するのよ‼︎」
「お前のやってることは犯罪だから。お前に何されよーが、拓夢をストーカー被害から守るためにこれからもずっと邪魔してやるよ」
そう言うと、さおりはライターの火をさらに近づけた。
「あっそう。それなら、あんたにいなくなってもらったほうがいいみたいね」
小さい火なのに、顔に近づけられるとそれは熱かった。
「まずはこの髪から燃やしちゃおっかな〜」
「やっやめろ…」
ライターの火が髪の方へ移動した。
俺は首を絞めてるさおりの腕に、思いっきり噛み付いた。
「痛っ‼︎」
その瞬間、ライターが床に落ちる。