陰にて光咲く



「もう二度と俺の前にも、さおりの前にも姿を現わすな‼︎」


そう言った拓夢の背後で、勝ち誇ったように微笑むさおり。


拓夢気づけよ。


お前の後ろに悪魔がいるんだよ。


けど、俺が何やっても拓夢は信じてくれないんだよな…




それ以降の記憶はない。


ただ、ひとつだけはっきり覚えてるのは拓夢に最後に言った言葉。


「拓夢、大切なものの守り方を間違えない方がいいよ。俺みたいに」


俺は、拓夢を守ることができなかったー



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