鬼上司は秘密の恋人!?
眼鏡の奥の目を細め、楽しげに肩を揺らす彼に首を傾げる。
その私の視線に気づいたのか、徳永さんは小さく首を横に振った。
「いや、ほんと白井さんと石月さんはいいコンビだなと思って」
「どこがですか」
しょんぼりしながらそう言うと、徳永さんは意味ありげに目を細める。
「まぁ、石月さんはツンデレだからね」
「ツンデレ? デレの要素を一ミリも見つけられないんですけど」
「そう? 白井さん鈍いなぁ」
困惑するわたしの隣で、徳永さんはクスクスと笑う。
すると隣の島から「やっぱり石月はずるい!」と文句が飛んできた。
「前にうちにはいった新人の女の子だって、バイトの子だって、あいつが原因で辞めたのに、あの言い方はねぇよな」
「石月さんが原因?」
ふてくされたように言ったコレクトの副編集長の言葉に、私は首をかしげる。
「そ。このフロアに来た女の子は、大抵あいつに惚れて、冷たくされて、傷ついてすぐやめちゃうんだよ」
そう言われ驚いて徳永さんの顔を振り返ると、徳永さんは苦笑いをしていた。