暴走族に恋をする。




お母さんは名堂学園に小学校で入学し、大学院まで名堂に残り、数学の研究をしてきた。


だけど25歳のとき、当時まだ大学1年生だったお父さんと恋に落ち、親の反対を押しきって駆け落ち結婚をした。


大学院もやめ、お父さんは大学をやめ、お金がない同士の知らない土地での結婚生活。

それがすごく大変だった母は、そんな過去に後悔をしている。


お父さんと結婚をしたことではなく、お父さんの大学卒業を待てなかったことに。


学歴のないお父さんと、高学歴のお母さん。
現在地方公務員のお父さんと、国家公務員のお母さん。
収入はもちろんお母さんの方が多い。

そのことに対して、お父さんも気にしている。


だからこそ、私は高学歴の男と結婚させようとするんだ。
自分の後悔を、私にさせないように。

その気持ちはすごく伝わってくる。
だからこそ、期待に応えたい。


だから私はひたすら勉強だけをしてきたんだ。



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