TUG of WAR ~恋のつな引き~
「そう言われてもあくまで生徒であるし、
告白してくれた人に対して冷たい態度取るほど俺だって薄情な人間じゃないから。」



困った顔でそう返事する。



「まあそうですよね。私も割り切れるように頑張ります。」



そう言い残し、私は準備室を出た。



「はあ……。」



疲れた。
本当に疲れた。

部屋を出てからどっと疲れがきて、思わず座り込んでしまう。


……そうか、私フラれたのか。

心の奥では、もしかしていけるかもと淡い期待は持っていた。

他の生徒よりは特別なんじゃないかって。

でも結局は、関わる機会が多いだけで向こうは私に恋愛感情なんて持ち合わせていなかったんだ。

帰り道の夕陽がいつもより悲しげに見えた。




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