TUG of WAR ~恋のつな引き~
少し人混みが減ってきたので、私たちも駅に向かって歩くことにした。



「……なんかさ、今日の優佳しおらしいな。」

「そ…そう?」

「だっていつもみたいにつっかかってこなくて、やけに素直だしいつも以上に女の子らしい…という…か……。」



返す言葉が見つからなくて、そのまま沈黙状態が続いてしまった。



「……って俺も俺らしくないよな。
こんな言葉ばっか並べて。」



そう言うなり先生はいきなり肘でわき腹をつついてきた。



「いたっ。和斗何すんの。」

「いつかの仕返し。お前だって前こうしてたじゃん。」

「してたけど、今急にしないでよ。んもう。」

「その反応が見たかっただけ。やっぱりからかってる方が楽しいのわ。」



ま、要するにしおらしくいられるよりは
反抗してる私の方がいいってことか。

私だってからかい合う方が性に合ってるから、
こうしてる方が落ち着く。
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