TUG of WAR ~恋のつな引き~
だけど生徒という立場のままでいいから先生に近づいていたい。

片想いだって私にとっては立派な恋だ。

例え35歳で四捨五入すれば40になってしまうような男性でも、
私はこの人のことを愛してやまない。

今回も無理やり時間をつくってもらった補習に、勉強した上で臨んだ。



「……なんだ、やればできるじゃん。」

「だって勉強頑張ったもん。ほら、見てくださいこのノート。」



生物室で、私は問題集の答えを書いて添削したノートを見せる。

私が生物バカな理由は、生物のテスト勉強に時間を割けていないからだ。

つまり勉強すれば出来るわけ。



「お、結構頑張ったじゃん。それをテスト前にしてくれれば平均なんて軽く超えたのに。」

「赤点でいいもん。先生と二人でこうして補習できるし。」



私がそう言うと先生は困った顔をして、そんなこと言わない、と諭した。
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