透き通る季節の中で
第12章 思い出の地を巡る旅
 夜中に頭痛と悪寒で目が覚めた。

 とにかく頭が痛くて体がだるい。

 パジャマが汗で湿っている。

 体温を測ってみたら、三十九度二分もあった。

 こんな高熱を出したのは、初めて。

 温泉旅行まで、あと三日だというのに……

 ただの風邪ならいいけど……

 とにかく心配で仕方がない。

 

 会社を休み、病院に行って診てもらった。

 検査結果は、インフルエンザ。

 最低でも、一週間は外出しないように。と言われた。

 せっかく楽しみにしてたのに、インフルエンザに掛かってしまうなんて、本当に残念で残念で仕方がない。

 新地に何て言えばいいのか……

 一日でも早く回復したい。

 解熱の注射を打ってもらい、タミフルを処方してもらった。





 インフルエンザに掛かってしまったの。温泉旅行に行けなくなってしまって、ごめんなさい。

 病院から出たところで、新地にメールを送った。



 お昼過ぎに返事が帰ってきた。

 絶対に無理しないで、ゆっくり休んでね。日光に行くのは、来年にしよう。仕事が終わったら、お見舞いに行くね。

 

 インフルエンザが移るといけないから、お見舞いに来ないで。タミフルを飲んだから、大丈夫だよ。

 すぐに返信した。



 わかった。仕事が終わったら、メールするね。

 うん。お仕事、お疲れ様。

 スマホを枕元に置いて横になった。

 

 解熱の注射とタミフルが効いたのか、熱は二日間で下がった。

 まだ体は重いけど、頭はスッキリしている。

 体調が良くなってきたことを、電話で新地に報告した。

 インフルエンザは治り掛けも大切だよ。完全に治るまでは安静にね。と言われた。

 新地に言われたことは、必ず守る。
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