ろ う そ く


「えっ?
ゆーし…?」


裕史は目を真っ赤にして、泣いてる。



その顔は、あの時と変わってなかった。



小5の時、まだ私らが仲良かった時、普段泣かへん裕史が、クラスの男子と喧嘩して泣いた事があった。



めっちゃめちゃ心配で、居ても立ってもいられへんようになって、とりあえず裕史の隣に行った。

だけど、何て声かけたらいいかわからんかって、ぼーっと見守る事しかできんかってん。


泣きやんだ裕史は、私がそばに居た事も知ってたはずやのに、私のことなんか無視してどっかいってしまった。



あの時、裕史がどっか行った後の虚無感…。


思い出したくもないくらい、虚しいものやった。



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