ろ う そ く


「武山さん。また桜庭さんにいらん事したん?」


放課後、騒ぎを聞き付けた先生が武山と私だけを残して言った。



「桜庭さん、武山さんに何されたん?」



「別に何にもないで?
ふたりでふざけてただけ。」


「ほんまに?」と先生は首をかしげる。



「ほんまやで。なぁ?武山。」



「う、うん。そうやねん。」



「じゃあ、いいっか。
ふたりとも、寄り道しないで帰るんよ。」



「「はーい。」」


許してあげたから、先生には内緒やで。



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