向日葵の下で口付けを
あなたとの日々
朝の街に、柔らかいパンの香りが溢れ出す。

まだ人通りの少ない道を、オレンジの光が染めていく。

ここは街の小さなパン屋。

開店前の、食器を準備する音だけが小さく響いていた。

「おはよ...」

店の奥の階段から降りてきた君は言う。

寝癖でボサボサの頭、半開きの目。

大きなあくびも全部が愛しい。

「パジャマのまま下に来ちゃ駄目だってば。上で着替えてから降りてきて。」

外から丸見えの一階に、パジャマ姿のまま降りてきた恋人に驚いて、私は慌てて駆け寄った。

「朝起きて一番に見る顔はロルの顔が良かったんだ。じゃあ、身だしなみ整えてくるよ。」

そう言って二階に上がって行った後ろ姿もまた恋しくて、私は暫くの間ずっと立ち尽くしていた。
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