とあるレンジャーの休日

18

 
 家に帰ると、一日の疲れがどっと押し寄せてきて、紫乃は風呂の中でもウトウトしていた。
 なんとか眠ってしまわないうちに風呂を出て、最低限の身支度をし、ベッドに入る。

 本当なら、今夜は試しに歩を紫乃の部屋で寝かせ、彼女は隣の和室で寝ようと思っていたのだが――

 そうすると、もし彼が眠れなかった場合に困ってしまう。
 紫乃は自分がそれまで起きて待っている自信がなかった。

 今日は疲れすぎている。
 なので仕方なく、今夜も同じ部屋で眠ることにした。






 ベッドに座った途端、うつらうつらしている紫乃を見て、歩は自分で布団を敷いた。
 横になって「おやすみ」と言ったら、彼女はすぐに気を失うみたいに眠りに落ちる。
 いつもは彼の方が先に寝入るため、紫乃がそうなるところを見るのは初めてだった。

 歩は枕元に座り、首を伸ばして、彼女の寝顔をジッと眺める。

(疲れたんだろうな)

――体力的にはもちろん、精神的にも。

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