ヘタレな貴方と強がりな私
想い


熱い頬にピタっと冷たいものが触れた
目を開けると
ミネラルウォーターが見えた


「大丈夫?」


だるい身体を起こし
ミネラルウォーターを手に取った
冷たい水が喉に通り
ゴクゴク、と勢いよく飲む

自分の身体が
どれだけ水分を欲していたかわかる


あれから
小鳥遊くんが綺麗に身体を洗ってくれ
髪もトリートメントまでしてもらった
やっと出た時には
ヘトヘトで
奈津がぐっすり寝ている反対側へと
身体を休ませていた


時計を見る
もう一眠りできそうな時間だ
寝ようかとミネラルウォーターをテーブルに置き、ベッドへと入ろうとした


「優奈さん、ちょっとだけいい?」


声をかけてきた小鳥遊くん
鞄から何かを取り出し私へ差し出した

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