空色プレリュード
一小節目
友達はピアノ


私立泉陽(せんよう)高校。


私の名前は橋村花音。
この学校に通う普通科の1年生。
私の得意なこと。それはピアノだ。
音楽家の家に生まれ3歳からピアノを習っていた。
数々の発表会では賞をもらい、今では橋村花音という名前を知らないぐらい有名となっていた。


今でも、学校帰りにピアノを週に3回習いに行っている。


目指すものが高いだけあってレッスンも厳しかった。


雑誌などにも度々取りあげられ、将来有望のピアニスト!と書かれたぐらいのものを私は持っているらしい。



でも、私は悩んでいた。


それは‥。


私が教室に入り、そして言う。


「おはよう」


すると、みんなが振り向き‥


「お‥おはよう‥。」


みんながたどたどしく言う。


悩みとはこのことだ。

あいさつをする以外に誰も有名人である私に話しかけてくる人はいなかった。

私が話しかけようとしても遠慮して、みんな避けてしまうのだ。
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