思い出の木
棗…
棗…元気にしてますか?あなたが帰らぬ人となってからもう15年が経ちました。
私は今38歳になりそれなりの生活をしています。
棗が亡くなってから私は生きる意味を失い。自殺を図りました。
でもそんな時助けてくれたのは棗…あなただったよね。
遠のく意識の中あなたが出てきて、奈桜。死んじゃダメ。俺のために生きてくれ…
結婚して、幸せになってくれ。俺のことは忘れろとは言わない…でも俺の分まで幸せになってくれ。お願いだから死なないで…

そう言いながらあなたは消えていった。
気がつくと病院のベットの上にいて
自分が棗のおかげでたすかったんだとさとった。

私は職場でであった男性と結婚して、今は子供2人育てています。
棗の子供産みたかった。棗と生涯寄り添いたかった。でも旦那さんはそれを全部受け止めてくれて 分かってくれました。

あなたのために私は幸せになります。

あ、そういえば、あの桜の木久しぶりに見いったら無くなっていました。
わたしと棗を出会わせてくれてたあの木は
四年前に雷が落ちてそこから腐ってしまい、切り倒したらしい。

四つ葉学園は改装し大学までエスカレーター式の超エリート校になり、私たちが暮らした面影は何も残ってないんだよ。

棗…あなたに出会えてよかった。
あなたのおかげで今幸せに過ごせています。
これからもずっと見守っていてね。
永遠に愛しいきみへ~
~完~
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