ネガイボシ
「雅樹、あれ……」
「一番星かぁ。そろそろだよね……」
何時間も過ぎた頃、空に1つ目の星が輝いた。
雅樹が、急いで墓石に駆け寄る。
私も、その後に続いた。
「ねぇ、雅樹。もう少し……もう少したくさん星が出てきたら、ななよさんの印も出てきてくれるんだよね!?」
「そうだね。今はそうだって信じるしかないよ」
私は、力強く頷いた。
でも、信じたってダメなこと、あるんだね……――――
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