危険地帯




少しのびてしまったラーメンを全て食べ、黒龍のたまり場へ向かった。



深い闇の中、真っ黒に染まった俺達は、躊躇うことなく進んでいく。




たった一つの約束を胸に、覚悟を拳に宿して。


夜風に触れながら、俺達を照らす月の光を浴びて。



繁華街を抜けた、街外れにある廃ビルの中に


不良が生きる、悪と闇だらけの“裏”の世界に


俺達は、一歩踏み込んだ。




――その日、俺達は黒龍の一員となり、運命を自らの手で再び狂わせた。





< 167 / 497 >

この作品をシェア

pagetop