目覚める度に、傷ついて
ユメノが言っている通り、あたしは昨日手首を切って自殺を図ったのだから。


「もし自殺なんかしてたらウケるんだけど!」


穂月が大声で笑ってそう言った。


「だよね。でも毎日つまんなくなるかも」


と、ユメノ。


「その時はまた別の奴をイジメればいいじゃん」


司が当然のようにそう言ってのけた。


その会話にあたしは吐き気を催して来る。


この人たちにとってイジメなんてただの遊びなんだ。


相手がどれだけ傷ついても関係ない。


ただ自分が満足できればそれでいいだけなんだ。


悔しくて、思わず拳を握りしめていた。


悔しいなら今ここで発言すればいい。


間違えてるよって、言えばいい。


だけどあたしは反抗することができなかった。


奏という存在になってもまだ、穂月と司の存在が怖いのだ。


結局何も言えないまま、授業は開始されたのだった。
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