弱虫総長と七人の護衛
「えっと、『副さん』はノリだよ。ほら、萩くん副総長だから」 

あ、そう。俺もっと深い意味があるのかと思ったよ。

響きからして婆ちゃんみたいな名前だしさ。はい、次。


「もうないよ。ネタ切れでぇす!」

リュウトがビシッと俺を指差して言った。

リヒトは再び俺のパジャマを脱がそうとしている。

……あぁ、そうかそうか。お前らのネーミングセンスもせいぜいそんなもんなんだな。

何だか急に馬鹿馬鹿しくなった俺は、両腕でリヒトとリュウトを担ぎ上げる。

抱き上げられた二人はそれが不満だとでも言うようにバタバタと足をはためかせた。

「ねーえー!まだ二階に上がらないでよぉ!ニックネーム決めてからにしてよぉ!」

「そだよ!ボクらが一生懸命考えたのにぃ……」

「はいはい。じゃあ最初のDV紛いのやつで良いから。もう遅いし寝るぞ」
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