水玉模様
笑顔で喜んでくれた瞬とは、もちろんラブラブ継続中。


「俺に?悪ィな瀬口、俺には礼衣子が…。」

「バカ言わないでよ、義理に決まってんでしょ。あたしには瞬がいるし。あ、コレも。アナタの大事な礼衣子さんと、それから藍さんの分。」

「へいへい。」

ずっと疎遠になっていて、何となく気まずいカンジだった充也とは、バレンタインをキッカケに距離が戻っていった。


そんなこんなで、3月。

今年は桜が咲くのを待たずして、高2が終わった。


1年前は、ちらほら咲いていて…あの時、篠田くんに見惚れてしまって…あたしの中の水玉が、弾かれたんだ。

篠田くんという存在があたしの中に刻まれて…ちょうど1年が過ぎた…。


あたしは今、瞬の彼女。

春が来たとはいっても、まだ風は冷たくて…でも瞬のあったかい手が、いつもあたしを温めてくれた。

そうして4月、あたしは高3になったーーー。


クラスは、運良く(?)充也と一緒になった。

でもあやねとは離れてしまって、篠田くんとも別のクラスになった。


< 261 / 358 >

この作品をシェア

pagetop