あの日の約束【後】



谷口先生はビックリしたように

目を大きく開いた。





「谷口先生は正義感が強いと思います。だから…




あたしのことを考えてくれたから


こんなことになったんですよね?」




谷口先生は黙ったままだったからあたしは続けた。



「谷口先生を信じたい。


でも…

こうちゃんが苦しんでる。

こうちゃんだけは…

苦しめんで下さい…」











やっと谷口先生は口を開いた。



「俺は、間違ったことはしていないと思っている。」



それを聞いて顔があつくなったのが分かった。




「分かってますよ!!

世間一般から見たらあたしたちなんて谷口先生のように思う人がたくさんですよ!!


それでも…

こうちゃんは最低なんかぢゃない。最低ぢゃないです…」











鼻がツーンとして、

顔も真っ赤だと思う。




それでも涙だけは我慢した。


今、ちゃんと言わないと…



この先もこうちゃんを苦しめる。



あたしが頑張らないと。



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