二度目の初恋
恋心

これ以上好きにさせないで

「ふ~~~~っ」

私は時任さんの家の前で何度目かの深呼吸をした。


亮太の事が吹っ切れたと同時に気付いた

新たな恋心。

だけどそれは亮太の時とは比べものにならないほどの

早さで終わろうとしている。


でもそれは仕方がないこと。

だって時任さんは単に私が失恋から立ち直る為のお手伝いを

してくれただけであってそこに情はあっても愛はないのだから。


私が勝手に好きになっただけ


だから私の気持ちを時任さんに知られたらきっと

迷惑を掛けてしまう。

だからその前に区切りの良いところで終わるが一番苦しまなくていい。


そう心に決めて来たのに

どうしても鍵を開けるのを躊躇してしまう。
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