二度目の初恋

新しい恋?

「そのぐらいの事なら私がやります。時任さんは座っててください」

「いいよ。このぐらいの事しかできないからさせてよ。ってか円こそ準備が
できるまであっちで座ってて」

行くところがあるというのでどんなところに連れてかれるんだろうと

めちゃくちゃ緊張した私だったが

着いた場所はなんとデパ地下だった。

時任さんはサラダに始まり高そうなオードブルや肉料理、そしてワインと

私にはとてもじゃないが手が出せない超高級チーズを買ったりと

デパ地下を知りつくしているかのように

無駄な動きもなく、私が唖然としてしまうほど買い込んだ。

そしてあっという間に時任さんの両手は買い物袋で塞がっていた。

だから何か持とうと声をかけたのに頑なに断られてしまった。



そして向かった先はもちろん時任さんの自宅。

家の中に入ると、時任さんはデパ地下で買ったものを手際よく

皿に盛りつけ始めた。

私も何かお手伝いをとキッチンに入ったがあっさりと断られた。

そして準備ができると時任さんに促されるように席に着いた。
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