二度目の初恋
新たな恋の始り・・・side時任

後悔と始まり

「んっ・・・んーん」

寝ぼけ眼で視点も定めずおぼろげに室内を見渡す。

・・・え?俺って寝ちゃってたの?

首の後ろに手を当て頭を左右に動かす。

最近仕事が忙しく疲れていたのと、円とのデートのために

午前中に打ち合わせを3件もこなしたツケがきたのか

思いっきり寝てしまったがそこでハッとした。

そうだ、デートしてたんだ。

俺は一瞬で目が覚め、立ち上がる。

だが、円の姿が見えない。

「円?・・・お~い。円いるのか?」

もしかしてバスルームにるのではと思い、声をかけるが

返事がない。

「おい開けるぞ」

もしいれば円のことだから鍵を掛けているはずだが

・・・開いた・・・そして誰もいなかった。


ええええ?

もしかして帰った?!

いや、円ならあり得る。

そう思ったら全身の力が抜けて俺はさっきまで座っていた

椅子に力なく腰を下ろす。

すると目のまえのテーブルの上にメモに気がつく。

『楽しかったです』

たった一言書かれたメモをじっと見つめ

大きく溜息を吐く。

「・・・んだよ~。もう最悪」
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