守神と大黒柱と示指?

3.大黒柱の叫び!?

「僕の指はどこだ?」「あれ? 指が無い」。

今度は、妻を呼んでいます。

「ちょっとー、降りてきてくれー!」

「大変だー!」

「僕の指が無くなった…。」

「来て、探してくれー!?」と叫んでいます。

妻が2階から「何やってるのよー、バカ!」。

妻は階段をドタバタと降りてきて、「どこにあるの?」といっているようですが、まだ事態が飲み込めないようです。


それにしても、早く「僕」を拾って欲しいんですけど!


大黒柱が叫んでいます。「車の隣にあるだろう。早く拾ってくれ!」。

続いて、2階で寝ている長男の部屋に向かって「降りてきてー!」と声を掛けています。

妻が、「えー 、私が拾うの?」と気持ち悪がっています。

大黒柱が、「当たり前だろう、僕は手が離せないんだから」。

妻が、「え~? 指の形をしてるよ!」とブツブツ言いながらも、血の付いた「僕」を拾い上げてくれました。

「感謝!」「感謝ー!」

大黒柱が、長男にナイロン袋と氷持ってきてと、言ったら結構テキパキと用意して、妻に渡しました。

大黒柱の止血をするために紐で縛ったりもしていました。

その間に、妻が余計なことをして、氷を入れた後に、水も入れてしまったのでした。

それを見た長男は、黙ってもう一度やり直しています。えらいなー。

「僕」と氷を別の小袋に分けて、「僕」が直接水に触れないように包んでくれています。

よかった。これでひと安心!

そのまま、長男が「僕」の入ったナイロン袋を持っていることになったようです。

妻は、救急車を呼ぶために、家の中に行き、電話しています。

救急車がくるのに25分位かかると言われたと言っています。

イタズラ電話が多いので、救急車が出払ってしまい。

本当に必要な緊急時の出動が遅くなるらしい。

「オイ!オイ!」勘弁してくれー。
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