私は貴方に、叶わない恋をした。【続編】
「麻由美!そのブレスレットどうしたの!?」
翌日、登校中に真奈に声を掛けられた。
「真奈、おはよ…え、これ?」
ヤバい、登校中はいいかと思ってブレスレットを付けたままだった。
「誰からもらったの!??」
真奈が接近しながら聞いてくる。
「えっと…」
聞かれるのが困るから、学校着いたら外そうとおもってたのに…
「もしかして、ヤスって人?」
「あー…うん」
「昨日もらったの!?なんで!?」
出た、質問攻め。
「ヤスの買い物に付き合ったお礼で…」
ヤスのお母さんの出産祝いを買いに行ったとは言わない方がいいよね。
「やっぱ、ヤスと付き合ってるの!?」
「いや…付き合ってるわけじゃないけど…友達?」
「ブレスレットもらっといて?」
「う…うん」
「ふーん…なんか麻由美って、夏頃から隠し事多くなったよね。結局、夏頃にしょっちゅう泣いてた理由も教えてくれなかったし」
ドキ。
「…ごめん。でも、ヤスとは本当に付き合ってるわけじゃないから」
先生とのことは、誰にも言えない。
あの短かった恋は、死んでも言えない。
「まぁ、いいけどさ。でも、もし付き合い始めたらちゃんと言ってよね。何も言ってくれないと、寂しいんだから」
「うん」
「あ、やば。今日に限って、校門で身だしなみチェックやってる!!麻由美、そのブレスレット外した方がいいよ!!」
「あ、うん!」
真奈に言われ、慌ててブレスレットを鞄にしまった。