純愛小説家
14.幸せの意味
藍田の朗報から3ヶ月。


「えっ……?」
「俺の中では。もう、戻らないつもり」
「ウソ…。ほんとに…?」
「今度はちゃんと。連絡先、教えてくから」
「…ほんとに。本気なんだ…」
「ん…」


すべての荷造りを済ませ、ちゃんと琴音にも報告をして。


「そっか…。寂しいけど。そろそろ私も、自立しろってことかなぁ…」
「自立?」
「そっ。宥から、ね」
「いいよ。今のままで」
「えっ?」
「なんかあったら。いつでもどうぞ」
「ほんとに?」
「ほんと。ただし」
「ただし?」
「連絡は必ずしろよ」
「…はぁーい」


東京を離れた。

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