純愛小説家
6.時間割
三嶋と過ごすようになって、あっという間に2ヶ月が過ぎようとしていて。
俺は時間の大切さ、貴重さを、


「あと2時間くらいか…」


初めて感じていた。

それまでは、さほど気にしたことなんてなかった時間。

締め切りを気にしつつ、割と夜に書くことが多かったけど。

今は違った。

出来るだけ、三嶋との時間を大切にしたくて。

夜書くのはやめて、昼間。
三嶋がいない時間に、俺は小説を書くようになった。

まぁ、ある意味。
普通、なんだろうけど。

締め切りさえ守れば、時間に左右されないのがこの職業。

朝、出勤することもない。
拘束されることもない。

そこが魅力でもあるし、俺には合っているんだろう。

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