俺様副社長のターゲット
私は明日も仕事があるので、煌太と別れて家に帰る。


勿論、親と暮らす実家だ。



「朱里、おかえり。お風呂は?」


「朝に入る。もう寝るね。」



私は自分の部屋のベッドに寝転んだ。目を閉じれば、すぐに深い眠りに誘われた。



『朱里、送る。』


『えっ?待ってたの?先に帰ってくれても。』


『一緒にいたいから。』



高校時代の懐かしい夢を見ていた。



尚輝も私を大切にしてくれてたな。



夢の中で高校時代の幸せな二人を見ていた。私も笑えてたんだな………。


尚輝の優しい瞳に惹かれていた。私は尚輝を好きだった………きっと。


昔の思い出は封印していた筈なのに。


それでも私は夢の中で幸せだった。それは尚輝が私を好きでいてくれたからだったんだね。



「ありがとう、尚輝。」



私は夢の中でお礼を言っていた。
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