俺様副社長のターゲット
机の上にあるカレンダーを見れば、夏休みに赤丸がしてある。私はクスリと笑った。



「陽輝くん、楽しみにしてるのかな?」


「当たり。はい、資料を宜しく。」


「うん。」



資料を受け取り、陽輝の席を立とうとしたら陽輝に肩を押され、椅子に座り直した。



「陽輝くん、何?」


「ここなんだけど………。」



開いた画面を見れば溜め息を吐いた。



「皆で食べに行こう。旨そうだろ?」



私は陽輝からマウスを奪うと画面を閉じ、席を立った。



「午後からの会議は完璧そうね。期待してるわよ。」


「…………堅い事を言うなよ。ほら、下調べも必要だろ?」


「仕事しなさいよ。私は行くから。じゃあ、午後は期待してるからね。」



陽輝の頭の中は夏休みモードだ。海の近くにある別荘に行く事になったが、すっかり気分は夏休みだ。


そう言う私もかなり楽しみにしてる。


私は上機嫌で副社長室に向かった。
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