夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

「あ、あのっ…。大丈夫…?」

私は少女に駆け寄り、
背中を摩りながら慰める。
華奢で小さな身体。
私もそんなに身長は高くないが少女は更に低い。
儚げで、可愛い。

少女は涙を拭くと、私を見て微笑んだ。


「っ…私、貴女を探していたんです。」

「!……わ、私…を……?」

色んな事が起こって混乱している私。
少女は斜め掛けにしていた鞄をごそごそと漁ると、私に1通の手紙を差し出した。


「この手紙を、18歳になった貴女に渡す様に頼まれていたんです。
…でも。
教えられていた住所にいらっしゃらなくて…。
ずっと探していました!」

私に会えて本当にホッとした表情の少女。

おそらく少女が手紙を届けようとしてくれた住所とは、私が17歳まで育った家だ。
けれど私は母が亡くなった後、祖父に引き取られ…。
そして、今はヴァロンと一緒にいる。

完全な行き違い。
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