夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

(2)


『ヴァロンへ

この手紙が無事に届いたって事は、
アンタは今も夢の配達人…続けてるんだね。
そして、私が託した白金バッジを今も守ってくれていると信じています。

ヴァロンに話した事なかったね。
私が夢の配達人になった理由。
それは、
私を酷い目に遭わせた人達への復讐が目的でした。
この容姿のせいで幼い頃は気味が悪いと言われ、親戚中をたらい回し。
少し成長すれば男達の都合のいい道具でした。

誰よりも力が欲しくて。
男に負けない位強くなりたくて。
自分を馬鹿にした全てを、見返してやりたかった。

男なんて大っ嫌い。
だから、少し気のあるフリをして…。
私を欲しがった男達を捨てる。
そんな付き合いしか、私には出来なかった。』

手紙に綴られた、
俺の知らないリディア。

いつも自信たっぷりな彼女の裏側に隠されていたのは…。
本当は弱い女の子だった。
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