夢の言葉と虹の架け橋【夢の言葉続編①】

(4)


……
………。

ヴァロンが15歳になった。
私と目線が、同じになった。
下剋上を成功させた彼は、金バッジになった。

どんどん、どんどん…良い男になっていく。


2月のイベントで、
夢の配達人の中で1番ファンから届いたお菓子が多いのはヴァロンだった。
雑誌の人気投票でも、1位になって。
ファンレターや依頼の手紙にも山程、
”好きです”とか”付き合って下さい”とか…。

見付けた私は、
密かにヤキモチを妬いて捨てていた。


「…お前に、
そんな表情をさせる男が現れるとはな…。」

マスターに見付かって、からかわれた。


「早く告白せんか。
いつまでも、あいつも子供じゃないぞ。」

そう言われたけど…。


もし、告白してダメだったら?
師弟関係が崩れたら?

もう、一緒にあの家に住めなくなる…。

お互い忙しい中、
あの家で二人きりで顔を合わせる時間はとても貴重だった。
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