アラビアンナイト


バスの前に到着した時、ちょうど食べていた紫芋味のソフトクリームが半分になっていた。

「奏太、抹茶と交換して〜」

当然のごとくお願いした私を見て、奏太は苦笑を浮かべる。

「あんまり無邪気だと、これはこれでちょっと複雑な気分だね」

「?」

「なんでもない、こっちのこと」


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