アラビアンナイト
それから、まっつんに背中を押されて、私の前までやってきた。
「?」
私が不思議に思って佐々木さんの顔を見ると、バツが悪そうな感じで目を泳がせている。
「ほら、黙ってたって伝わらないって!」
まっつんにバシッと背中を叩かれた佐々木さんは、もごもごと動かしていた口をやっと開いた。
「あ、あのっ!バスの中ではありがとう!あと、今までいろいろごめん!」
一気にそう言うと、パッと頭を下げた。