アラビアンナイト


バーベキューを始めるにはもう少し時間がかかりそうだから、忍ちゃんと私は、奏太と真田君が悪戦苦闘しているのを少し離れた所から眺めることにした。

グリルがずらりと並ぶコーナーを囲っている低いレンガの塀に2人で並んで腰掛けながら、ぼんやりと奏太たちを眺めていると、

「ありす、伊藤君と何があったの?」

って聞かれた。

「えっ!?」

ぼーっとしてたから、突然の質問にパッと答えが出て来ない。

それを忍ちゃんは私が言いにくいから、と思ったのか

「言いたくなかったらいいの。
ただ、ありすがすごく悩んでるように見えたから…。
何か力になれないかな、と思って」

と、言いにくそうに付け足した。

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