できちゃった出産【ベリカフェ版】

子どもを産んでよかったですか? ――勇者?そうですねぇ……大好きですよ。

 「子どもを産んでよかったですか?」という問いに「はい」か「いいえ」で答えるならば――「はい」でしょうか。

 母性を持たない私の子育ては、理性と感性が頼りです。よそ様からみると、やっぱりちょっと「個性的」に見えるそうですが、どう思われようともあまり気にはなりません。

 「子ども可愛い♪」みたいな感覚は、正直やっぱりよくわかりません。だから私、子どもの皆さんに対してちっとも寛容になれませんでねぇ(苦笑)。子ども扱いができないぶん、人間扱いすることで折り合いをつけているしだいです。ガチで尊敬、ガチで非難。まあ、こういうおばちゃんが一人くらいいてもいいんですよ、ええ。

 子どものいる暮らしはやっぱり大変です(汗)。でも、興味深いものではありますよ。私は大学で国語・国文学を専攻していたので、人間が言語を習得する過程をつぶさに見られるのは非常におもしろいです。

 そうそう、子どもがいると子連れでなければ参加できないようなイベントに参加できるという役得もありますよ。あと、子どもが留守の間は玩具は私が独り占めできますし。ぬいぐるみたちも、息子がでかけている間は全員が私の手下ですよ、イヒヒ。

 白状しますと、子どもがいる暮らしを楽しいと思えるようになったのは、彼がわりと大きくなってからだと思います。ある程度、意思の疎通がはかれるようになってからですね。「赤ちゃん可愛い」という感覚がわからない私にとっては、会話のできない人間ってやっぱり「不可解な存在」「不思議な存在」だったのですよね。

 でも今はおもしろいことがたくさんありますよ。フラン○ースの犬を見ても泣かないくせに、宇宙図鑑を見て「大気圏突入で燃えつきたはやぶさが可愛そう」と号泣する息子とか。頭痛もちの私がソファーで寝ていると、必ずペンギンのぬいぐみを持ってきて(何故かいつもペンギン)添い寝させる息子とか(笑)。

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