溺愛されてもわからない!
番外編【そして20歳】


「おかーさん苦しいっ」

「半日ぐらい我慢なさい」

ガマン言われても
お腹がグィーッと締めつけられて
どんだけヒモ使って縛ってんだろ
タオルも綿もギューギュー詰め込んでます。

「でき上がり。ほら鏡見て」

大きな自宅の和室にて
お母さんとうっすら汗などかきながらのツーショット着付け。

そういえば懐かしいなぁ。
菅原商店のおばさんに着付けを習ったお母さんは田舎でも重宝され、毎年の成人式には公民館におでかけで、ズラリ並ぶ新成人お姉さん達に、おばさんと一緒に汗をかきながら着付けしてたっけ。私も一緒に出かけて子供ながらにお手伝いしながら、お姉さん達が綺麗に変身する様子がとても楽しかった。

見ている立場から
今度は着付けされる立場になった私。

いやー早い早い。

時間って
待ってる時は遅いけど
あらためて振り返ると

早いよね。

あれから月日が流れ
あっという間の20歳です。

今日は成人式です。
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