溺愛されてもわからない!

授業が終わって
クマさんみたいな担任の先生が来て
帰りのSHRが終わった時

もう私は力尽きて
グッタリ。

疲れたー。

まずは
教科書を買おう。
どこに売ってるか先生に聞いて帰ろう。

よく頑張りました私。

自分で自分を褒めてから
カバンを持ったら後ろからドンされた。

壁ドン?いや壁ないし。

怖い顔した同級生が私の周りを囲んでる。
はい?何か御用で?

「ちょっと、顔貸してくれる?」
しっかりメイクで体格の良い女子達が3人私に絡み
その後ろでクスクスとキレイ系の女子と悪そうな男子がニタニタ笑い。

グルリと方向を変えて
唯一の友達である愛美ちゃんを見ると
心配そうな顔をして唇を噛んでいた。

だよね
勇気を出して助ける状況じゃないよね。

雫さんは一番後ろの席で、赤い髪の男の子と並んで立っている。

長身の2人はよく似合ってた。

赤い髪の男の子は私をチラ見してから
深いため息をして知らん顔。
雫さんはただ見守るだけ。

誰もがこの先を知りたがる
さて
田舎から来た転校生は
絡まれてどうなるか

ボコボコにされて泣くのを見たいのか
趣味悪いよ。



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