Turquoise Blue 〜空色のベース〜


横にずっと走ってた灰色の壁が消えて

夜の海が見えた




大きな道路が沿った
海水浴場


右の向こうに
急行が止まる、白い駅
まだあかりが着いている




昔ここに
泳ぎに来た事があると
青山さんが言って
ちょっと地元ネタで盛り上がった



道の脇に、サーファーショップ

金髪の男の人と
茶髪の女の人が
座って何か話をしてる



しばらく走ると
うちの方に向かう道路
こっちですと
指も使って話した



そんなやり取りが
何回かあって
うちから歩いて十分位の

いつも皆と別れる
小さな商店街の
駅が見えた



あかりの着いたコンビニ


「あそこでいいです

うちの方入っちゃうと
一方通行で
かなり回って、通りに出ないと
いけないから」


「OK」



青山さんは
コンビニの駐車場に
ゆっくり黒い車を入れる



止まってから
青山さんが先に降りて
後ろのドアを開けて

降りた私に
荷物を取ってくれる


「…ありがとうございました」



「こちらこそ。

…昔話に付き合ってくれて」



軽く伸びをした
青山さんは
なんだか
今までと違って

… 男の人の顔になってた




非常階段での
トカゲが腕に住んでる
最初の緑川さん



−『彼』がたまにする
まっすぐな目をした時みたいに






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