Turquoise Blue 〜空色のベース〜


『別れたい…って』


「…え…」


『…東京の仕事
考えてた以上に大変で
他を考える余裕ないって…

でも、やり甲斐あるんだって

…ライヴはね
私達がやってる時、仕事抜けて
来てくれたみたいで
『見たよ 良かった』って…


だから…もういいんだぁ…』


「ユリちゃ……」



『そうだ
昨日ね
うちらが演奏がやってる最中のビデオ、
松田さんがくれたよ

各バンドの人に配られてた

全体の奴は
『Azurite』の次のプロモで
使う予定だって言ってたよ
すごいよね!!』


「ホントに?!」


『一ヶ月位後に発売って
言ってたかな

今、情報誌見てるんだけど

秋【『Azurite』(タイトル未定)】
になってるから
これに使われるんじゃないかなぁ』


「……なんか凄いのに出たんだね…
うちら…」


『だよね〜?!
すごいドキドキしてるもん!

一日、スタッフさんやってくれてたのが
『Azurite』達とか

上手いけど、まだアマチュアバンドの
他のバンドの曲コピーするとか
有り得ないよ…』



「…松田さんがね」


『うん』


「皆、 はじめは

全員 キミ達だったって

そう、言ってたよ」



『…うん…』


「うん………」




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