愛しているのは・・貴方だけ

しばらくして、
戻ってきた、麻美さんは
顔色も悪くて
「麻美さん、大丈夫ですか?
     もしかして?」
と、言うと
「心配しないで。
私、一人で育てるから。
直綺にも、話してないの。
というか、直綺とは会ってないの。」
と、言われた。

無理だ。

今から、幼児の先生に
なる私に、これだけは
無視できない。

「麻美さん、ごめんなさい。
今から、幼稚園の先生になる私に
この事は、みすごとは出来ません。
直綺さんと話してください。
出来ないなら、私から話します。」
と、言った。

すると
「わかりました。
直綺と話します。
でもね、同情とかで
一緒にいてもらっても
私もこの子も、辛いだけだから
その事は、覚えて置いてね。」
と、言われた。

「はい、後は、
直綺さんと麻美さんが
決める事ですから
私は、口を挟みません。」
と、話した。

私達は、この後ここで分かれた。


私は、律華にこの事を話した。
律華は、
「本当に、乙香は、人が
いいんだから。
バカだね。」
と、言って
一緒に泣いてくれた。

本当に、好きだった。
始めての恋だった。

だけど、誰かを犠牲にして・・・

生まれて来る子に
罪はない。

直綺さんは、お兄ちゃんに
なるだけ。

そう、そうなんだ。
と、自分に何度も言い聞かせた。
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